查看更多>>摘要:42歳,女性?初診の6年前より有痛性の扁平に隆起した紫紅色局面が右足首両側に出現 した.外用剤(詳細不明)で改善したが,1年前に同様の症状が再び出現した.その後,徐々に 拡大したため前医受診し,皮膚生検にてtufted angiomaと診断された.ステロイド外用で改 善がないため,加療目的で当科に紹介された.治療として電子線を10Gy/5回照射し,症状は 消失した.外来受診時に新たに左足首に同様の皮疹が出現したが,ステロイド外用で改善し た.Tufted angiomaは,その70%が1歳未満に発症するといわれる.成人発症は頻度が少 なく,多発することも稀といわれている.治療は,経過観察,外科的切除,放射線治療,持続 圧迫,ステロイド投与などがある.非ステロイド性抗炎症薬内服では疼痛コントロールが不良 であったこと,自然消退する場合は1年以内のケースが多く経過の長い自験例は経過観察では 改善が見込めないと思われたこと,手術は衛星病巣もあり範囲が広く再発リスクが高いこと, 本人の手術の希望がなかったことから放射線治療を選択し,治療が奏効した.再発例も多いた め,注意深く経過観察中である.