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日本臨牀
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0047-1852

日本臨牀/Journal 日本臨牀
正式出版
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    びまん性肺疾患の原因と分類

    宮崎泰成
    5页
    查看更多>>摘要:びまん性肺疾患は,画像上肺にびまん性の陰 影を認める疾患と定義される。原因は多岐にわ たる。原因不明の種々の間質性疾患,職業?環境性肺疾患,膠原病に関連する肺疾患,薬剤 が原因のもの,腫瘍性疾患,感染症などさまざ まなものが含まれている(表1)。このうち,感 染症や悪性疾患を除いた「びまん性間質性肺疾 患」(以下,間質性肺炎)は「間質」と呼ばれる 肺胞壁,気管支血管周囲,小葉間隔壁および胸 膜下組織に「炎症」や「線維化」病変を来す疾 患の総称である。この間質性肺炎は治療に難 渋するため,間質性肺炎の一つである特発性間 質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonias: UPs) は難病指定(85番)されている,また,近年病変の主座である間質の炎症や線維化に対する治験 も多く行われており,さまざまな治療が可能に なりつつある,本特集では,総論からその病態,診断,治療 に至る観点から解説を行っていく。

    肺線維化機序

    西岡安彦村上行人小山壱也佐藤正大...
    5页
    查看更多>>摘要:びまん性肺疾患は,肺にびまん性に病変を形 成する疾患群の総称であるが,肺間質の炎症性 疾患である間質性肺炎に分類される疾患が多 い?間質性肺炎は膠原病や放射線,薬剤,感染などを原因として起こり得るが,明確な原因を もたないものは特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonias: IIPs)と呼ばれる。特発 性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis: IPF) は,IIIPsの中で最も頻度の高い疾患で,肺機能 の進行性低下を特徴とする難治性疾患であり,臨床現場で診断?治療が問題となる間質性肺炎 の代表である。肺線維化機序の解明もIPFを対象疾患とし て動物モデルや臨床検体を用いて進められてき た。近年,次世代シークエンサーなどの遺伝子 解析手法の進歩やマイクロアレイやプロテオー ムに代表されるマルチオミツクス解析による発 現解析,遺伝子改変マウスを用いた個体レベル での機能分子の解析により肺線維化機序の解明 は飛躍的に進んできた(図1)。また,最近1 細胞レベルでの網羅的遺伝子発現解析技術が確 立され,クラスタリングにより線維化組織内の 機能的細胞集団の多様性が解明されつつある。

    特発性間質性肺炎の定義?疫学

    千葉弘文
    6页
    查看更多>>摘要:間質性肺炎には,膠原病随伴性,薬剤などの 医原性,粉塵吸入などの職業,環境に関連して 起こる2次性のものと,原因が特定できない特 発性間質性肺炎(IIPs)に分類される。IIPsは, わが国の指定難病となっており,その中でも患 者数が多く予後不良な特発性肺線維症(IPF)の 実態把握は重要な課題である。IPFは基礎的研 究において細胞老化やテロメアの短縮など老化 に関連する発症機構が示されており,社会構造 の高齢化が進む諸国において,発症率の増加が 報告されている,また治療薬として抗線維化薬が登場し,海外の観察研究では,抗線維化薬に よる予後への効果についても報告されている。本稿では,IIPsの定義と中でも代表的疾患で あるIPFの疫学を中心に解説する。

    びまん性肺疾患の画像

    上甲剛
    9页
    查看更多>>摘要:診断機器の精度が日々向上してはいるが,び まん性肺疾患の画像診断の手順に一切変わりは ない。本稿では,びまん性肺疾患の画像診断の方法 を,順を追って概説する。1。肺疾患のCT読影のプロセス胸部CTの読影に当たっては,常に次のこと を念頭に置くべきである。画像診断は2つの要 素から成り立つ。1つはどの部位に病変がある かを把握する局在診断であり,びまん性にみら れることの多い間質性肺疾患の場合は病変分布 の把握と言い換えることができる。いま1つは 病変の性状を把握し肉眼病理像に迫る性状診断 であり,肺疾患の場合は画像pattern認識と背 景病理像の推定ということに帰着される。

    びまん性肺疾患の病理

    武村民子
    17页
    查看更多>>摘要:びまん性肺疾患は多岐にわたるが,本稿で は間質性肺炎の病理について記載する。間質性 肺炎は原因不明の特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonias: IIPs)をはじめ,膠原病 や過敏性肺炎,薬剤,粉塵曝露など多様な原因 で生じるが,その病理像は基本的にIIPsに基 づく 。IIPsの組織型は2002年に現在の組織型 の基盤が策定され,さらに臨床/画像/病理の 多職種合議(multi-disciplinary discussion: MDD) に基づいて2013年にはまれな組織型を含めた 8型のIIPs組織型が示された(表1)。この分 類で重要なことは疾患挙動によって進行性線維 化性,喫煙関連,急性/亜急性間質性肺炎の3つのカテゴリーが示されたことである(表2)。臨床的には進行性線維化性間質性肺炎に対して 抗線維化薬が有効であることが示され,病理診 断においては線維化の進行を決める要素,特に 通常型間質性肺炎(usual interstitial pneumonia: UIP)の存在の有無を明らかにすることが求め られてきた。さらに2018年に特発性肺線維症 (idiopathic pulmonary fibrosis: IPF)の国際ガイ ドライン(表3), 2020年と2021年に過敏性肺 炎の国際ガイドラインが出され,間質性肺炎 の病理診断においてはこれらのガイドラインに 基づくMDDの重要性がさらに増してきている。

    肺線維症を抑制する細胞外小胞?エクソソームを用いた治療薬開発

    藤田雄荒屋潤桑野和善
    6页
    查看更多>>摘要:生体内のあらゆる細胞が分泌する細胞外小胞 (extracellular vesicle: EV)であるエクソソーム (exosome)の研究は,昨今新たな局面を迎えて いる。もともと,エクソソームの発見は40年 以上前にさかのぼり,長らく細胞が分泌するゴ ミ箱のようなものとして考えられてきた。しか し,1996年にRaposoらによって免疫細胞が分 泌するエクソソームによる抗原提示作用やT 細胞活性化に関する報告に始まり,2007年Valadiらにより,エクソソームに含まれるメッ センジャー RNA(mRNA)が受容側の細胞で翻 訳される可能性を示した報告,さらに2010年 には国立がん研究センター研究所の落谷孝広博 士を含む3つのグループからマイクロ RNA (miRNA)が受容側の細胞で機能する報告など から, エクソソームは細胞間情報伝達に寄与 すると考えられ,その注目は一気に加速した。 今ではエクソソームは,がん,老化および線維 化などのさまざまな病態形成に関与しており, また疾患特異的な体液診断ツールとしての有用性が明らかになった。近年は,エクソソームの 移送による動物?植物界間の情報伝達も解明さ れつっあり,ライフサイエンス領域における新 しい知見が次々と報告されている。

    疾患特異的マクロファージの機能的多様性

    佐藤荘
    7页
    查看更多>>摘要:マクロファージは生体内に侵入した病原体や 蓄積した死細胞などの異物を処理する免疫細胞 として,メチニコフによって発見された。 T 細胞やB細胞のリンパ球系や樹状細胞は体内 にサブタイプが存在していることが分かってい るものの,マクロファージの発見以降100年以 上経過してもこの細胞は1種類しかないと考え られてきた。近年のin vitroの免疫研究からこ の細胞は1種類ではあるが,急性炎症に関わる M1マクロファージと慢性炎症に関わるM2マクロファージという2つの状態になり,それら の状態を行き来することが考えられている。しかし,筆者らは他の免疫細胞にサブタイプが あるならば,マクロファージにもそれらが存在 すると仮定し,マクロファージの複数のサブタ イプについての研究を行った。

    特発性肺線維症(IPF)

    坂東政司
    8页
    查看更多>>摘要:特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis: IPF)は,わが国の指定難病の一つで,一般的に は慢性経過で不可逆的な肺の線維化が進行す る予後不良な疾患で,その臨床経過は多様かつ 予測困難である。 IPFの診断および治療は, 米国胸部医学会(American Thoracic Society: ATS)/欧州呼吸器学会(European Respiratory Society: ERS)/ 日本呼吸器学会(Japanese Respiratory Society: JRS)/ ラテンアメリカ胸部 医学会(Latin American Thoracic Society: AL AT)が作成した国際ガイドライン(GL)である診断と治療に関する Clinical Practice Guideline, Fleischner Societyが作成したIPF診断基準, 本邦における「特発性間質性肺炎診断と治療 の手引き2022改訂第4版」および「特発性肺 線維症の治療ガイドライン2017」に提示され ている推奨を参考に,担当医と患者との共同意 思決定(shared decision making)により行われ ている。なお,本年5月にATS/ERS/JRS/ ALATによる国際GLはその内容の一部が改 訂された。

    IPF以外の特発性間質性肺炎

    喜舎場朝雄
    6页
    查看更多>>摘要:特発性非特異性間質性肺炎(idiopathic nonspecific interstitial pneumonia: iNSIP), 器質化 肺炎(organizing pneumonia: OP),急性間質性 肺炎(acute interstitial pneumonia: AIP)は臨床 経過から想起し背景に隠れた病態も鑑別しなが ら治療を開始し 効果判定をしていくことが重 要である。本稿では,特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis: IPF)以外の特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonias: IIPs)の中で,この 3 つ の疾患を取り上げて臨床像?診断?治療などの ポイントについて解説する。

    家族性間質性肺炎の臨床と遺伝子変異

    瀬戸口靖弘
    10页
    查看更多>>摘要:特発性間質性肺炎(IIPs)は,肺間質に病変の 主座を有する予後不良な慢性進行性の原因不明 な肺疾患の包括的病名である。病変の最も大き な問題は進行性の線維化である。この線維化が 肺容量の減少,肺胞においては拡散能の低下を もたらし,呼吸不全の大きな原因となるばかり か急性増悪とも関わっている。この進行性の線 維化は,IIPsの中で特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis: IPF)を頂点に程度の差はあ れ多くの間質性肺炎で認められる共通の病理 的現象であり,最近ではPF-ILD(progressive fibrosing interstitial lung disease)として線維化 を伴う膠原病肺までも含めて大きな進行性の線 維化肺疾患という枠組みが提唱され,抗線維 化薬など適応も含め臨床の場で認知されつつあ る。一方,線維化機序の根本的な病因は,まだ 十分に明らかになっていない状況であるが, 100年以上も前に一卵性双生児に発症した間質 性肺炎が記述報告されるなど家族性間質性肺炎 (familial interstitial pneumonia: FIP)に注目 し, 外的因子と内的因子特に遺伝的背景が関わって いる可能性が従来考えられてきた。