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Biotherapy
Gan To Kagaku Ryohosha
Biotherapy

Gan To Kagaku Ryohosha

0914-2223

Biotherapy/Journal Biotherapy
正式出版
收录年代

    わが国のがんワクチン療法の克服すべき課題がん治療用ワクチン療法FDAガイダンスを軸に

    奥野清隆
    6页
    查看更多>>摘要:米国FDA (食品医薬品局)が,がん治療用ワクチンを初めて承認したことで,長い間待ち望まれていたがん特異的な免疫療法がようやく現実化した。しかしながらがん免疫療法の研究者たちには,今後も治療用ヮクチンにおける適切なサロゲ一トェンドボイントの検討や研究デザィンの確立など解決すべき問題が多く残されている。第23回日本バイオセラピィ学会(2010年,大阪)ではわが国におけるがんワクチンの承認をめざして,ァカデミア,規制当局(PMDA),製薬企業から4名の専門家による討論会がもたれた。この総説では,そこで討論された内容,すなわちわが国におけるがんワクチン療法の現状と薬事承認に至るまでに克服すべき課題についてまとめてみる。

    同種造血幹細胞移植後の難治性小児血液腫瘍患者におけるWT1ペプチドワクチンを用いた免疫療法

    橋井佳子松村梨紗吉田寿雄宮下恵実子...
    6页
    查看更多>>摘要:WT1遺伝子の産物であるWT1蛋白は小児血液悪性腫瘍である急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leukemia, ALL),急性骨髄性白血病(acute myeloblastic leukemia, AML),非ホジキンリンパ腫などに高発現している。今回われわれは,再発高リスク群と考えられる小児血液悪性腫瘍患者に対して同種造血幹細胞移植(hematopoietic stem cell transplantation, HSCT)後に再発抑制効果を目的としてALL, AML各1 例に対してWT1ペプチドワクチンを施行した。WT1ペプチドヮクチンはHSCTの1?2か月後から開始しはじめの12週間は毎週投与し,その後は2週間に1回投与することとした。現在2例とも1か月に1回,WT1 ぺプチドワクチンの投与を受け,34?41か月の寛解を維持している。WT1ぺプチドワクチン接種に合併する有害事象はワクチン接種部位の皮膚の潰瘍が1例でみられたのみで移植片対宿主病(GVHD)の悪化など有害事象はみられなかった。再発抑制効果を期待してHSCT後にがんワクチンを投与した報告は今までにみられていない。WT1ぺプチドワクチンはHSCT後にみられる移植片対白血病作用を増強し,再発を抑制することが期待される治療法である。

    大腸癌に対するペプチドヮクチン療法の進歩と展望

    硲彰一吉田浩二篠崎寛一井上由佳...
    5页
    查看更多>>摘要:大腸癌は頻度の高い悪性腫瘍であり,世界中で約100万人が毎年命を失っている。われわれは大腸癌細胞の網羅的遺伝子発現の解析から,RNF43, KOC1, TOMM34, VEGFR1およびVEGFR2などの新規腫瘍関連抗原を抽出し,さらにこれらの抗原のェピトープぺプチドを同定した。これら5種類のェピトープぺプチドを用いて大腸癌患者に対する第I相試験を行った。腫瘍細胞の免疫学的逃避機構を打破するため,免疫化学療法併用の試みが行われてきた。化学療法による殺腫瘍細胞効果は,化学療法剤による薬理学的効果だけではなく ,宿主の抗腫瘍免疫によるところが大きいことがよく知られている。化学療法は腫瘍関連抗原の発現を増強し,同時に腫瘍細胞のCTLに対する感受性をあげることが知られていることも,免疫化学療法併用の理論的背景である。われわれは切除不能大腸癌に対する第II相試験として,ェピトープペプチドとFOLFOX併用免疫化学療法を計画しており,本療法による免疫学的反応と奏効率·治療奏効期間などを検討する。

    シィタケ菌糸体抽出物の経口摂取による担癌での免疫抑制解除と抗癌ぺプチドヮクチン効果の増強

    田中公輔松井保公原田守
    8页
    查看更多>>摘要:癌に対する免疫療法を考えた場合,効率的に癌特異的CTLを誘導して十分な抗癌効果を得るためには, 担癌に伴う免疫抑制を軽減することが重要である。本研究でわれわれは,経口 biological response modifier (BRM)であるシィタケ菌糸体抽出物(LEM)を経口摂取させた場合,担癌に伴うTregによる免疫抑制を軽減することで腫瘍の増殖が抑制されることを明らかにした。さらにLEMの経口摂取は,抗癌ぺプチドワクチンにより誘導される抗癌効果も増強させた。以上の結果より,LEMの経口摂取は臨床応用が可能であり,抗癌ぺプチドワクチン療法などの癌免疫療法に併用しても有用であると考えられる。

    大腸癌に対するペプチドヮクチン療法の臨床試験

    杉浦史哲井上啓介奧野清隆
    5页
    查看更多>>摘要:大腸癌に対する癌ワクチンとしての特性をもつHLA-A24拘束性べプチドワクチンが同定された。大腸癌特異的ワクチンRNF43, TOMM34とUFT/LV併用療法の臨床試験を行った。重篤な有害事象を認めず安全に施行できた。21例中,RNF43とTOMM34両方のCTL反応を認めた8例は,RNF43またはTOMM34いずれか一方のCTL反応を認めた12例,両方のCTL反応を認めない1例に比べ長期生存を得た。大腸癌に対するペプチドワクチン療法は,免疫反応モニタリング,臨床効果の評価,併用化学療法など多くの課題があるものの,今後の臨床試験により効果が評価されるであろう。

    膠芽腫に対するWT1ぺプチドワクチン療法

    橋本直哉坪井昭博千葉泰良
    6页
    查看更多>>摘要:膠芽腫に代表される悪性神経膠腫に対するWT1ぺプチドワクチン療法の現況について概説した。WT1 遺伝子産物は様々な悪性腫瘍でその発現がみられ,がん遺伝子としての機能を有すると考えられている。WT1 ぺプチドワクチン療法の原理について,基礎的研究から前臨床段階の研究の文献を引用しながら簡略に解説した。これまでに行われた様々な悪性腫瘍に対する臨床試験からその安全性が確認されたWT1ぺプチドヮクチン療法は,いくつかの悪性腫瘍においてその有効性が確認されつつある。再発膠芽腫に対する臨床第n相試験では,disease control rate : 57.1%であり,無増悪生存期間中央値(median PFS) : 20.0週,6か月後無増悪生存率(PFS-6) : 33.3%を得た。この結果から,WT1ペプチドワクチン療法は,難治性の再発膠芽腫に対して安全かつ有効であることが確認された。今後の他臓器癌を含めた臨床試験での成績が期待される。さらに,本療法をさらに効果的にするためには,WT1helper peptideとの併用,抗がん剤との併用についての研究を進めるとともに,全治療経過を通じたワクチン使用のタイミングについて考察する必要があると考えられた。

    胆道癌に対するペプチドヮクチン療法の現状と展望

    有賀淳山本雅一
    7页
    查看更多>>摘要:進行胆道癌は極めて予後不良の疾患であり有効な標準療法の選択肢が乏しい。最近,癌精巣抗原由来べプチドワクチンの安全性と臨床的有効性がいくつかの臨床試験で報告された。われわれも7種類のぺプチドを使用した二つの臨床試験を標準療法不応進行胆道癌患者18名に対して実施した。ペプチドワクチンは毎週1 回皮下投与し,可能な限り継続した。1番目の試験ではDEPDC1, URLC10, K0C1,TTKの4種類のぺプチドを,2番目の試験ではCDCA1, CDH3, KIF20Aの3種類のペプチドをモンタナィド(ISA-51)とェマルジョンにして投与した結果,grade 3以上の重篤な有害事象は認められなかった。ぺプチドワクチン投与開始後のPFS中央値は4.2か月,OS中央値は9.7か月,1年生存率は38.9%であり,ペプチドワクチン接種部位にgrade 2の皮膚反応を認めた患者では有意に生存期間の延長が認められた(p<0.001)。胆道癌に対するべプチドヮクチン療法は安全で臨床効果が期待できる治療法であり,今後の第n相臨床試験への展開が望まれる。

    消化器固形癌に対するペプチドワクチン療法の開発

    岩橋誠勝田将裕宮澤基樹
    7页
    查看更多>>摘要:われわれは消化器固形癌のなかでも難治癌とされる食道癌と滕癌を対象として将来の標準治療を見据えた二つの臨床試験を行った。一つはCpG-oligodeoxynucleotides (CpG-ODN)の強力なtype1IFNの産生誘導能に注目し,HLA-A1402陽性標準治療不応の進行食道扁平上皮癌患者を対象に新規癌抗原(URLC10およびTTK)由来ェピトープぺプチドにCpG-Bを併用するぺプチドワクチン療法の第I相臨床試験である。有害事象は問題なく ,免疫学的評価では9例中6例でURLC10に対する,9例中2例でTTKに対する抗原特異的反応を認め,特にCpG-B併用例においてより強力な免疫反応が誘導されていた。臨床効果では9例中5例がSD と診断され,特にCpG-B併用6例中4例がSDであり,そのうち1例は12か月以上の長期間SDを持続した。現在,臨床的有効性を評価する第II相臨床試験が進行中である。もう一つは切除不能進行再発塍癌に対する腫瘍新生血管を標的としたHLA- A2402拘束性ェピトープぺプチドとgemcitabine (GEM)併用による第I相臨床試験である。有害事象はGEM単独投与例と大差なく安全に施行可能であった。免疫学的評価においてはGEM併用にもかかわらず61%と高率にCTLが誘導されていた。臨床効果についてはPR1例,SD11例でdisease control rateは67%であった。生存期間中央値(MST)は7.7か月であり,前治療のないは例のMST は8.7か月と良好であった。この試験結果を受け,第II/1II相試験(PEGASUS - PC試験)が開始され,2010年1月で登録が終了し,現在,追跡調査中である。ペプチドワクチン療法の治療開発においては,ペプチドヮクチン療法を現在の標準治療に加えた形の臨床試験を推進する必要がある。