查看更多>>摘要:水の結晶相は圧力の相違により約10種類存在することが知られており,大気圧下で確認されている結晶相は,ヘキサゴナル相(I_h)とキュービック相(I_c)の2相である.そのうち,ヘキサゴナル相は安定相であり,キュービック相は準安定相である.一般的に大気圧下で生成される氷の結晶相はヘキサゴナル相であり,水分子の酸素原子によって形成される六角形は椅子型とボート型の2種類である.生成されたへキサゴナル相は水の平行凝固点以下で安定に保持される.一方,準安定相であるキュービック相は水分子の酸素原子により形成される六角形はすべて椅子型である.図1にへキサゴナル相とキュービック相の結晶構造を示す.キュービック相はバルクの水を冷却する方法やへキサゴナル相の氷を冷却する方法によって生成されることはない.しかし,水溶液をエマルジョンの状態で190Kまで冷却した際にはキュービック相を確認できたという報告や高圧化で安定な氷相から転移させることによって得られたという報告がある.また,これらの2相のエネルギーの差は13~50J/molときわめて小さい.