查看更多>>摘要:地上通信と衛星通信で同一の周波数帯を共用する地上/衛星共用携帯電話システム(Satellite/Terrestrial Integrated mobile Communication System: STICS)は,同一の端末で衛星/地上の双方のシステムに接続することを可能とするものであり,災害時における通信インフラとして,また地上局が存在しない山間部や海上での通信手段として期待されている.しかし,STICSでは両システムが同一の周波数帯を使用するため,衛星通信時には地上通信の信号が干渉となり通信品質の劣化を招くことになる.我々はこれまでの検討で,STICSの衛星下りリンクにおいて,無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle: UAV)を用い,2タイムスロットを用いた協調通信を行うことで,通信品質の改善が可能であることを確認した.しかしこれまでのシステムモデルは基地局の停止エリアと生存エリアが明確に分離されており,実環境を適切に再現できているとは言えなかった.そこで本稿では,生存している基地局をUAV 協調通信のサービスエリア内にランダム分布させるシステムモデルを作成し,セル生存率に対するシステムスループット特性を計算機シミュレーションにより評価した.