查看更多>>摘要:日本国内でのITS無線通信規格としてARIB STD T-109が策定されており,アクセス制御方式としてCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)が採用されている.CSMA/CAではバックオフ時間を決定する際,0からCWSまでの範囲の一様乱数が用いられ,ARIB STDT-109ではコンテンションウィンドウサイズCWSが63に定められている.また,チャネルの状態を判断する際の閾値であるキャリアセンスレベルは-53dBmに定められている.これらの機能によりCSMA/CAは送信フレームの衝突回避と検出を行うことができるが,残バックオフ時間の一致や隠れ端末問題によるフレームの衝突の発生は完全に排除されない.本稿では,残バックオフ時間の一致を回避するためコンテンションウィンドウサイズと,隠れ端末問題を回避するためキャリアセンスレベルをパラメータとして計算機シミュレーションを行い,通信性能の評価を行う.