首页期刊导航|日本ガスタ-ビン学会誌
期刊信息/Journal information
日本ガスタ-ビン学会誌
日本ガスタ—ビン学会
日本ガスタ-ビン学会誌

日本ガスタ—ビン学会

0387-4168

日本ガスタ-ビン学会誌/Journal 日本ガスタ-ビン学会誌
正式出版
收录年代

    2022年度会長就任挨拶

    福泉靖史
    1页
    查看更多>>摘要:3月の総会にて,2022年度の日本ガスタービン学会会長に選出されました,福泉です。学会長就任にあたり,ご挨拶を申し上げます。今年は,学会創立50周年にあたり,色々な記念行事が計画されています。この節目に,過去の振り返りを行いながら,今後の学会の在り方に関して,皆さまと議論を進め,社会に対して価値ある提案を出来るように考えてまいりたいと存じます。

    リアルワールドとデジタルワールド

    黒瀬良一
    1页
    查看更多>>摘要:私事で恐縮であるが,筆者が燃焼の数値シミュレーションを始めたのは,博士学位取得後,一般財団法人電力中央研究所(電中研)に入所した1998年のことである。20年以上前の当時,微粉炭燃焼を対象とした数値シミュレーションは,プリミティブな乱流モデルと燃焼モデルを導入して時間平均を施した支配方程式を解くRANS(Reynolds-Averaged Navier-Stokes)シミュレーションが主流であり,電中研が所有する石炭燃焼試験炉(円筒横型)を対象とした計算に,商用ソフトウェアを利用して数週間~数カ月(数並列~数十並列計算)かかっていた。それも,多数の旋回興が付いた三重管の複雑形状を有するバーナなど再現できるわけもなく、旋回流は流入条件として経験的に与えるのが通例であった。それが,2022年現在,微粉炭燃焼の数値シミュレーションは,バーナや燃焼炉の形状を厳密に再現するのは当然となり,より計算負荷のかかる高度な乱流モデルと燃焼モデルを用いるLarge-eddy Simulation(LES)でも数日~1週間程度(数千並列~数万並列計算)で結果を得ることが可能となった。さらに,単純な形状に限定すれば,乱流モデルや燃焼モデルを一切用いない直接数値計算(Direct Numerical Simulation, DNS)も実施可能な状況にある。この飛躍的な数値シミュレーションの進歩は,性能世界一となった「京」や「富岳」の出現,様々な数理モデルの高度化に加えて,データ同化,機械学習およびデジタルツインに代表される,所謂,ビッグデータ活用技術の進歩によるところも大きい。

    フィルム冷却流れ解析を高度化するデータ同化

    三坂孝志久保世志淺海典男出田武臣...
    7页
    查看更多>>摘要:計算機支援工学(Computer-Aided Engineering, CAE)における一連の作業では,CAE解析結果の計測データとの比較や時空間的に限られた計測データに対するCAEを用いた情報の補完が行われる。CAEおよび計測技術の高度化が進み,それぞれの不確かさが定量化されるようになると,CAE解析と計測を比較したり補完したりするための方法にも注意を払う必要が出てくると考えられる。そのような場面で活用できるのがデータ同化の考え方である。

    ターボ機械の内部流動解析におけるデータ同化の活用

    古川雅人
    9页
    查看更多>>摘要:各種ターボ機械の高速·高負荷化にともない,その開発においては,複雑な内部流動を把握することによって,性能の改善や不安定流動現象(失速など)の回避を実現することが益々重要となった。しかしながら,その複雑な内部流れを精度良く計測することは容易でない。例えば,動翼列のように回転要素内の流動を,要素とともに回転する座標系から計測する場合,装置は極めて複雑なものとなる。また,レーザ光などを用いた非接触型計測法を利用すれば,絶対座標系から回転要素内の流れ場を計測できるが,複雑な流路形状ではレーザ光が届かずに計測できない領域が少なからず出てくる。さらに,ガスタービンのような空気機械では高出力化および小型化が進められ,段当たりの空力負荷が増大し,羽根車の先端周速が超音速となる結果,羽根車の内部流れ場は衝撃波を伴う遷音速流れとなるが,そのような遷音速内部流れ場においては流動計測自体が困難となってきており,限定的な内部流動に関する計測データしか得ることができない。

    基礎的な流れ場に対する機械学習の応用

    深潟康二
    6页
    查看更多>>摘要:近年,インターネットやスマートフォンをはじめとして,至る所で機械学習技術が用いられるようになっており,エネルギー産業における諸問題においても機械学習の応用や,関連する低次元特徴抽出手法の応用に関する取り組みがいくつもなされている。筆者の専門である基礎的な流体力学や流れの制御の分野においても,機械学習の応用に関する研究は世界中で爆発的に増加しており,このことからも機械学習の可能性への期待が非常に大きなものであることが伺える。

    複雑系科学の基礎理論と機械学習を用いた航空用ガスタービン内に発生する翼列フラッタの予兆検知

    後藤田浩八條貴誉西澤敏雄賀澤順一...
    6页
    查看更多>>摘要:温室効果ガスの排出基準の強化に伴い,推進効率と燃費効率をより向上させた航空機の研究開発が求められている。バイパス比の増加はこれらの効率の向上に必要不可欠であるが,高バイパス比化によるタービン部の軽量化が翼剛性を低下させ,空力弾性不安定によるフラッタの発生が懸念される。フラッタの発生はエンジンの大きな振動や回転翼を含む部品の損傷だけでなく,燃焼器からの逆流によるエンジン火災などを引き起こし,航空機の重大な事故に繋がることがある。エンジン運転時にフラッタが突発的に発生する場合,運転者は発生後に初めてそれを認知し,エンジンの緊急停止などの措置を取らざるを得ないのが現状である。ターボ機械はフラッタが発生しにくいように設定された設計作動線上の安定作動条件に限定して運転され,フラッタ発生のリスクを回避している。不安定作動による損傷を回避するため,設計段階で翼の厚みや幅などを最適形状より増やし,圧縮性能や膨張性能を低くすることで,安全性を高めようとしている。しかしながら,大口径で薄型の翼形状を用いることが必要となってきており,安全設計や運転制御だけではフラッタの回避が厳しくなっている。そのため,翼の設計段階でフラッタの予兆を検知できる方法論の構築が航空分野で望まれている。

    ガスタービンのデジタルツインを目指して

    黒瀬良一
    6页
    查看更多>>摘要:我が国は,温室効果ガスの排出を2030年度に13年度比で46%削減,2050年までに実質ゼロとすること(すなわち,カーボンフリー社会の実現)を宣言した。温室効果ガスとして最も寄与が大きいのは二酸化炭素(CO_2)であり,その排出量の大部分が化石燃料(石炭,石油,天然ガス)の燃焼によるものであることから,その対策が急務とされている。そこで,風力や太陽光などの再生可能エネルギーを使って水を電気分解して製造,貯蔵,輸送が可能な水素(H_2),いわゆるグリーン水素(一方,石炭から製造する水素をブルー水素と呼ぶ)やアンモニア(NH_3)を燃料として燃焼させてエネルギーを得る手法が注目されている。この技術が確立すれば,燃焼時におけるCO_2排出量がゼロとなるため,究極のカーボンフリーガスタービンが実現する。また,水素やアンモニアのガスタービンは,天然ガス(メタン(CH_4)が主原料)ガスタービンの大がかりな改修なしに流用することができるため,CO_2削減に向けた最も現実的かっ迅速な解であるとも言える。しかし,水素は燃焼速度が速い(メタンの約5倍)ことによって生じる火炎の逆流(フラッシュバック)や,希薄燃焼条件で発生しうる火炎の不安定化と圧力変動の相互作用(燃焼振動)がガスタービンの損傷を引き起こす危険性があること,また,アンモニアは逆に燃焼速度が遅い(メタンの約5分の1)ことによって生じる失火が起こりやすくなることから,これらの対策が不可欠であり,その解決は容易ではない。

    火力発電システムを対象とした動特性シミュレーション技術の活用事例と今後の展望

    渡邉泰高橋徹鈴木晃純
    6页
    查看更多>>摘要:出力変動の大きい太陽光発電や風力発電の導入拡大が進む中,電力系統の安定性維持,電力需給市場における優位性確保のため,今後の火力発電には熱効率の向上だけでなく,起動時間の短縮や出力変化速度の向上による負荷·周波数変化に対する調整力といった運用性のさらなる向上が必要である。また,近年はIoTやAIなどの新技術の導入等により,産業保安における安全性と効率性を追求するスマート保安の推進·普及に関する取り組みへの期待も高い。火力発電設備においても,デジタル化·AIによる先進技術を活用した運転支援システムを構築することで,オペレータの日々の点検や意思決定などの正確性や効率性を飛躍的に向上することが期待されている。

    生産加工分野でのデジタルツインと計測技術

    河野大輔
    7页
    查看更多>>摘要:生産加工分野において,デジタルツインを用いたプロセスの制御は最近の学会におけるホットトピックの1つである。しかし,モデルを活用したプロセス制御技術自体は最近の技術というわけではなく,古くから研究開発が行われてきた。プロセスの状態を把握するための計測技術の開発,加工に関わる様々な現象のモデル化,モデルでの予測と計測の結果に基づいた判断·修正システムの開発がその中心である。

    Prediction of CO emissions in turbulent super lean premixed combustion under pressurized conditions using an LES/non-adiabatic FGM approach

    柚木啓太西家隆行黒瀬良一
    1页
    查看更多>>摘要:近年,再生可能エネルギー由来の発電量変動を補完するため,ガスタービンと組み合わせた電力供給システム開発が進められている。ガスタービン燃焼器で急速な負荷変動を実現するには,低負荷時のCO排出量低減が開発要求事項の一つとして挙げられる。本研究では,同軸噴流バーナ及び冷却壁を有するモデル燃焼器内のメタン希薄予混合乱流燃焼場を対象に,燃焼モデルとしてNon-Adiabatic Flamelet Generated Manifolds(NA-FGM)モデルを用いた3次元のLarge Eddy Simulation(LES/NA-FGM)を実行し,既往研究で実施された燃焼実験結果と比較することで,CO排出量に及ぼす熱損失と当量比(0=0.43~0.5)の影響を評価した。その結果,LES/NA-FGMは低当量比(φ=0.43)条件下でCO排出量が増加する計測結果を再現しており,希薄予混合乱流燃焼場においてCO排出量を正確に予測するには,冷却壁面近傍で生じる熱損失がCO生成及び消費を含む化学反応に及ぼす影響を考慮する必要があることを明らかにした。また,低当量比(φ=0.43)条件下でCO排出量が増加する原因は,CO生成量が増加するためではなく,高当量比(φ=0.50)条件下に比べてCO酸化反応のクエンチが顕著になること,このクエンチが起こる要因としてOHラジカルの影響が大きいことを明らかにした。