查看更多>>摘要:Mycobacterium abscessus complex(MABC)は迅速発育性の抗酸菌であり,難治性の非結核性抗酸菌症として知られるMABC症の原因菌種である。MABCは,M.abscessus subsp.abscessus, M.abscessus subsp.bolletii, M.abscessus subsp.massiliense の三亜種から構成され,亜種やジェノタイプにより薬剤感受性が異なる。MABC症治療におけるキードラツグはマクロライド系抗菌薬であり,その感受性は微量液体希釈法により評価できる。しかし,MABCにはerm(41)遺伝子が機能する誘導耐性株が存在することから,本法によるMIC値の確認には14日間の長期培養が必要である。当社は,国立感染症研究所との共同研究により,分離培養検体から約1時間で,MABCの亜種同定と,erm(41)遺伝子が活性型か否かを判定可能なPCR検査キツ卜「KANEKA DNA Chromatography MABC/erm(41)」を開発し,研究用試薬として販売している。本項では開発品の内容について記載する。