查看更多>>摘要:河川水中のネオニコチノィド系殺虫剤が節足動物に影響を与える可能性を検討するために,鳥取県の 千代川で1年間毎月1回,千代川の上流と下流で採水してネオニコチノィド系殺虫剤の濃度を分析した。 ジノテフランは上流•下流ともに全期間検出された。また下流では2022年6月以外はジノテフランが最も 多かった。上流•下流ともにジノテフランは8月に最高濃度を示し,上流で24 ng L~(-1)だったのに対し下流 で134ng L~(-1)だった。各ネオニコチノィドの分子量からイミダクロプリド濃度に換算した合計値は下流で 最大254ngL~(-1),平均44 ng L~(-1)だった。毎月1年間ネオニコチノイド濃度を調べた結果からは,千代川下流では水生昆虫など魚類の餌となる節足動物が8月にはネオニコチノィドの急性毒性の,6〜9月は慢性毒性の影響を受けている可能性がある。